しろたまり・白醤油・薄口醤油ってうまく使いこなせていないと感じていました

今日は国際発酵食医膳協会主催の「妥協を許さないしろたまり」のセミナーに参加してきました。
講師は、愛知県碧南市にある日東醸造の蜷川社長によるしろたまりの歴史や使い方の内容でした。

白醤油や薄口醤油は、使うときに色で見てしまうことがあり、気がつくとめっちゃ塩っからいだしになってしまうことがありませんか?
私は生まれも育ちも関東の人間なので、これらとは縁遠いものでした。

白醤油や薄口醤油は、塩分濃度が高いので、色で見てしまうとダメなのです。
関東で一般的な濃口醤油は塩分が15〜16%に対し、薄口醤油は17〜18%、白醤油は18%。
なので、同じ量を使った場合、薄口醤油や白醤油の方が、塩っ辛いことがわかります。

白醤油や薄口醤油には、だしの味をひきたたせる役割があります。
なので、醤油の味がしてしまうと台無しになるのです。
逆に、濃口醤油は白醤油や薄口醤油に比べて、旨味成分が多いのが特徴です。

もし、白醤油や薄口醤油の使い方に悩んでいらっしゃる場合には、だしの隠し味みたいな位置づけで使ってみるといいと思います。

味くらべ

上段左から:濃口、薄口、たまり
下段左から:再仕込み、白、しろたまり
中段:長期熟成琥珀しろたまり

長期熟成琥珀しろたまりは、しろたまりを瓶詰めした状態で1.5年ぐらい熟成させたものだそうで、色も濃いめになり、塩辛さが丸くなって美味しくなって感じのものでした。

それぞれがそれぞれの特徴があり、お料理によって使い分けるのがよいと実感しました。

白醤油としろたまり

しろたまり」は、日東醸造のこだわりの製法で作られたものです。

  • 原材料に愛知県産の小麦と、伊豆大島の伝統海塩「海の精」を使用
  • 愛知県の奥三河「日東醸造足助仕込蔵」の水を使用
  • 昔ながらの木桶を使ってていねいに仕込んだ天然醸造

「しろたまり」は白醤油と作り方は一緒です。
「しょうゆ」と言いたいところなのですが、成分が醤油の定義にあてはまらないため、「小麦醸造調味料 」として出しているそうです。

この日は、蜷川社長からしろたまりへの想いやこだわりなど、じっくりお話を聞くことができました。

白醤油を仕込む時の注意点

質疑応答の中で、白醤油用の麹を仕込む時、白醤油を熟成させる時のポイントをお話いただきました。

温度管理が大事で、思ったより低温で麹を醸しているようです。
熟成時も同じようです。

実は、私も白醤油仕込むときに、ブクブクさせがちなので、今日聞いたヒントを元に、また仕込んでみます。

試食でいただいたのは、うね乃さんの金のだしにしろたまりで作ったお吸い物に、かぶらのすり流しとひろうす(がんもどき)を入れたもの。

だしの味がひきたつ美味しさでした。